光のもとでⅠ
「……本当は、慣れてないよね? 顔がつらいって言ってる」
 海斗くんは目を見開いた。
 ごめんね。でも、素の海斗くんを見たかった。
 これで十分。ありがとう……。
「教えてくれてありがとう。私と友達になってくれてありがとう。……言われたこと、気をつけるね」
 海斗くんは少し口を開けた状態で、じっと私を見ている。
 気分、害しちゃったかな?
 そうは思ったけれど、時計を見れば紅葉祭スタートまで三分を切っていた。
 確認事項はもうひとつある。
 今度は私から、少し強引に話を先へ進めた。
「今言われたことを気をつけるとしたら、ミネラルウォーターをあらかじめ何本か買っておかなくちゃいけないよね?」
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