光のもとでⅠ
 翠葉は膝立ちになり、俺の頭にポンポンと軽く手を置いた。
 叩くとかそういう感じじゃなくて、すごく丁寧に手を置かれた感じ。
 今度は俺が翠葉を見上げる。
 そんな俺を見て翠葉は「おまじない」と口にして笑った。
 俺を安心させるように笑ったように見えたけど、その笑顔は偽物じゃなかった――。
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