光のもとでⅠ
「もちろん! 翠葉お姉ちゃん、お姉ちゃんは秋斗お兄ちゃんのお姫さまなのっ? 僕に乗り換えない? 僕のほうが若いし長生きするよ?」
拓斗の言葉に面食らったのは彼女だけじゃない。俺もだ。
なんていうか、こんなところに伏兵がいたとは……。しかも、どっかの誰かと違ってかなり積極的だ。
「……あの、秋斗さん? 美波さん?」
説明を求められても苦笑しか返せない。すると拓斗が、
「僕のキスで起きてくれたら良かったのにぃ……」
「えっ!?」
真っ赤になってうろたえる彼女がかわいすぎた。これはこれで見てる分には楽しいけど、でも――。
「拓斗にだって譲らないよ? このお姫様は俺の」
と、彼女の髪をかき上げうなじに吸い付く。
「はい、終了。俺の刻印付きですから」
彼女の髪を上げたままキスマークを見せ付ける。と、
「秋斗お兄ちゃんずるーい……」
拓斗の冷たい視線を受けつつ、
「拓斗は拓斗のお姫様を探しなさい。じゃ、俺は仕事に戻るから。美波さんはゆっくりしていってください」
俺は立ち上がり様、挨拶のように彼女の額へキスを落とし、寝室をあとにした。
仕事部屋に戻ってツールバーを見れば、彼女の脈拍はすさまじいことになっていた。
でも、やっぱり俺は得したんだろうな。まさか、彼女にキスマークをつけられるとは思ってもみなかった。
そういう意味では拓斗に感謝しなくてはいけないだろう。
拓斗の言葉に面食らったのは彼女だけじゃない。俺もだ。
なんていうか、こんなところに伏兵がいたとは……。しかも、どっかの誰かと違ってかなり積極的だ。
「……あの、秋斗さん? 美波さん?」
説明を求められても苦笑しか返せない。すると拓斗が、
「僕のキスで起きてくれたら良かったのにぃ……」
「えっ!?」
真っ赤になってうろたえる彼女がかわいすぎた。これはこれで見てる分には楽しいけど、でも――。
「拓斗にだって譲らないよ? このお姫様は俺の」
と、彼女の髪をかき上げうなじに吸い付く。
「はい、終了。俺の刻印付きですから」
彼女の髪を上げたままキスマークを見せ付ける。と、
「秋斗お兄ちゃんずるーい……」
拓斗の冷たい視線を受けつつ、
「拓斗は拓斗のお姫様を探しなさい。じゃ、俺は仕事に戻るから。美波さんはゆっくりしていってください」
俺は立ち上がり様、挨拶のように彼女の額へキスを落とし、寝室をあとにした。
仕事部屋に戻ってツールバーを見れば、彼女の脈拍はすさまじいことになっていた。
でも、やっぱり俺は得したんだろうな。まさか、彼女にキスマークをつけられるとは思ってもみなかった。
そういう意味では拓斗に感謝しなくてはいけないだろう。