光のもとでⅠ
「相手が受け入れてくれるなら我慢する必要なんてないだろ? つまり、そういうことだよ」
 相手が――翠が受け入れてくれるなら?
 ごく当たり前のことを言われた気がするのに、俺はすんなりとは納得しない。
「両思いならそんな難しいことじゃないよ。手をつなぐくらいは普通にできるだろうし……その先は訊いてみたら?」
「なんて……?」
「普通に訊けばいいんじゃないの? 抱きしめてもいい? って。キスしてもいい? って」
 誰がそんなこと訊けるかっ。
 訊けるだけの余裕があったら「衝動」になんて悩まない。
「あはは、最近の司は表情が豊かだな」
 兄さんはクスクスと笑う。
 俺は自分の顔が熱くなるのを感じていた。
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