光のもとでⅠ
「あ……この場合、あんちゃんには俺が連絡しないとダメって状況だよね」
 俺はオーナーから与えられた暗黙のミッションをこなすことにした。
 通話を発信しながらふと思う。
「リィ、明日の司っちとの約束すっぽかすつもり……?」
 してやられた直後なだけに、人の不幸が美味しくてたまらない。
 人を呪わば穴ふたつっていうけど、今はいいことにしよう。
 くくっ、と声に出して笑う。
 司っち、残念だったね。
 明日は間違いなくリィに会えないと思うよ――。
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