光のもとでⅠ
「あとでじーさん連れて帰るから。そしたらじーさんにでも向かって目一杯吼えるんだな」
「あら、最近はだいぶ慣れたのよ?」
 俺が抱き上げないことを理解すると、ハナは母さんのもとへと戻り抱っこをおねだりする。
「だーめっ! ハナはもう少し歩かなくちゃ。涼さんに運動不足って言われちゃうわよ?」
 母さんはハナに言い聞かせるように話し、
「私たちはもう少しお散歩してくるわ」
 と、藤山の小道へ入っていった。
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