光のもとでⅠ
 写真を返すと、
「俺に言えることなら言えよ? いつでも駆けつけっからさ」
「……そうだな。そのときは頼む」
 するりと出てきた言葉だった。
 自分でも意外に思ったが、それ以上にケンが驚いていた。
「ケン、まだかかるのか?」
 俺は帰宅できる状態になっていたが、ケンはまだ道着を片付けている最中。
「待っててもらってなんだけど、俺急ぐから部室の鍵頼んだ」
「くっそー! おまえって本当にそういうやつだよなっ!?」
 後ろからケンの大声が聞こえてくる。
「でもっ、そんなやつってわかってて付き合ってるから安心しろっ!」
 俺は肩越しに答える。
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