光のもとでⅠ
「雅さんのファイルと司っち、それと学園警備なんて関係ないじゃないですか」
『あぁ、ないな。まるでないとは言い切れないけど、司が陣頭指揮を任される必要性はゼロ。ただ、ファイルを渡したのはじーさんだからね。司に何をどう話してあのファイルを見せたのか……』
 秋斗さんの言葉には、まだ何かが続きそうな余韻があった。
「なんですか、気持ち悪い」
『じーさんがやろうとしていることを正しくは理解できないけど……』
「歯切れ悪さが増しましたけど?」
『……思うに、関係のないものをあれこれお見せられて、色々と試されているんだろうな』
 ……この人、これで内容が説明できているつもりなんだろうか。
 ヤメテクレマセンカ? 脳内補完全開で話すの。
「あのぉ、申し訳ないくらいに全く意味がわからないんですけどもっ?」
< 8,246 / 10,041 >

この作品をシェア

pagetop