光のもとでⅠ
突如、
「っ……ごめんっ」
視界が戻ったらしい翠が俺から離れようとした。
「っ……勝手に人の中に入ってきて、勝手に出ていくなっ――」
今度こそ条件反射だった。
身体の動きも放った言葉も何もかも。
自分から離れる翠を直視できなくて――。
何を掴んだのかは定かじゃない。
ただ、目の前にある「翠」が離れないように必死だった。
とはいえ、どんな言い分だ、とも思う。
でも、もう遅い。遅いんだ――。
翠を手放すことなどできない。
つながりを絶つことなど考えられない。
選択権など与えられない。
格好悪い自分を見せることで得られるのなら、それでもいい――。
「っ……ごめんっ」
視界が戻ったらしい翠が俺から離れようとした。
「っ……勝手に人の中に入ってきて、勝手に出ていくなっ――」
今度こそ条件反射だった。
身体の動きも放った言葉も何もかも。
自分から離れる翠を直視できなくて――。
何を掴んだのかは定かじゃない。
ただ、目の前にある「翠」が離れないように必死だった。
とはいえ、どんな言い分だ、とも思う。
でも、もう遅い。遅いんだ――。
翠を手放すことなどできない。
つながりを絶つことなど考えられない。
選択権など与えられない。
格好悪い自分を見せることで得られるのなら、それでもいい――。