光のもとでⅠ

06

 身体は着実に「大人」になろうと変化を始める。すると、心もそれに習おうとするらしい。
「けれど、年齢的にはまだまだ子どもの時期でしょう? だからね、身体と心と、自分の扱われ方に葛藤を抱くのよ」
「葛藤ですか……?」
 そんな葛藤を抱いたことがあるだろうか……。
 私には思いつくものがこれといってない気がする。
 将来への不安ならたくさんある。けれど、それは不安であって葛藤ではない。
「身体も心も大人になろうとしてる。気持ちが自立しようとしているとき、抑制されるものに対して反抗する、葛藤する、それが思春期に迎える第二次反抗期」
 そうは言われても、蒼兄が両親に反抗しているところもあまり見たことがない。
 これはおかしいことなのだろうか……。
 先生に訊いてみると、感心された。
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