光のもとでⅠ
 美都先輩が司先輩の肩に腕を絡め、
「司さ、もう意地悪なんてやめて普通に優しくすればいいじゃん」
 司先輩は、その手をうざったそうに振り払った。
「別に意地悪をしているつもりも優しくしているつもりもとくにはない。こと、生徒会に関しては。それが翠の望みだろ?」
 訊き返されて少し戸惑ったけれど、それは正しかった。
 だから、「そうです」と小さく答えた。
 司先輩は入学式の日の出来事も、生徒会就任式での出来事も、私の言葉を寸分も違わず理解してくれている。
 そんな人がいつも近くにいてくれるのは心強く思えた。
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