光のもとでⅠ
嵐子先輩は寒い寒いとジタバタしながら歩く。その様がとてもコミカルでかわいい。
「翠葉は寒くないのっ!?」
「寒いですよ?」
「全っ然そう見えないっ! なんで笑ってられるの? 私なんてこんなに顔も手も強張ってるのにっ」
「あ……私、この冷たい空気が好きなんです。なんだかとても清浄な気がして」
「信じらんないっ。私、あったかい空気のほうが好きっ。夏にプールから上がってバスタオルに包まれるときの至福ったらないじゃん」
「あ、それはわかる気がします」
こんなふうに嵐子先輩とゆっくり話をするのは初めてだった。
「翠葉は寒くないのっ!?」
「寒いですよ?」
「全っ然そう見えないっ! なんで笑ってられるの? 私なんてこんなに顔も手も強張ってるのにっ」
「あ……私、この冷たい空気が好きなんです。なんだかとても清浄な気がして」
「信じらんないっ。私、あったかい空気のほうが好きっ。夏にプールから上がってバスタオルに包まれるときの至福ったらないじゃん」
「あ、それはわかる気がします」
こんなふうに嵐子先輩とゆっくり話をするのは初めてだった。