光のもとでⅠ

66 Side Soju 01話

 司が仕掛けるのは今日の夜。
 もし、翠葉が動くなら電話がかかってくるだろう。否――かかってくると信じたい。さすがに今回だけは自分でどうにかしようと思わないでほしい……。
 夕方六時には翠葉以外の家族がゲストルームに揃っていた。
 各々が違うことをしているにもかかわらず、誰もが電話を気にしていたと思う。
 みんながみんな、音という音に過敏になるものだから、動作に伴う音すらもカサカサガサガサ、とどこか不自然なものばかり。
 夕飯時、
「ちょっと、みんな緊張しすぎっ」
 唯がバシバシっと俺と父さんの背中を叩いた。
「そりゃ、緊張するってば……」
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