光のもとでⅠ
 この男、確かクラスの女子に彼女はいないと答えていたはず……。
「……女?」
「そうだな」
 蒼樹の目がうんと優しいそれに変化する。
 その表情のみで確信した俺はある意味すごいかもしれない。
「わかった……それ以上言わなくていい」
「いや、言わせろよっ!」
「どーせ、また妹のことだろー?」
「ま、そうなんだけどさ」
 インテリ系の整った顔をくしゃりと崩す。こんな顔をするときは、たいてい七つ下の妹のことを考えているようなヤツ。
 ほかは普通なんだけど、どうにもこうにもそこだけが規格外。
 俺にも八つ下の弟がいるけれど、やっぱ妹と弟って違うものなのかなぁ……?
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