もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚
駅前は花火大会帰りの人達で、異常なまでに混み合っている。


人混みに揉まれながら、大谷の背中を必死に追い続ける……。


「痛い!」


優衣は、子供の足を踏んでしまった。


「あっ、ごめんね!」


流れに逆らって立ち止まり、その子の顔を覗き込む。


「大丈夫よねっ」


一瞬、べそをかいているように見えたが、母親らしき人になだめられると、またすぐに歩きだした。


ホッとして前を向き、1歩踏みだそうとする。


ところが、


「あれっ、大谷が居ない」


辺りを見渡しても、どこにも見当たらない。


(どこ行っちゃったのーっ)


人波に流されるように、再び歩きだす。
< 105 / 358 >

この作品をシェア

pagetop