もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚
「優衣ーっ!」


校舎に入ると、朝練中の瑞希が勢いよく走り寄ってきた。


「優衣っ、奇跡だよ! またまた同じクラス」


「嘘でしょっ!?」


「信じられないけど、私達って相当強い縁で結ばれてるみたいっ」


「やった、やったぁーっ」


抱き合って喜ぶ2人。


「そうそう、それからねっ。すごーく残念なんだけど、大谷とは離れちゃったよ」


瑞希が、優衣の顔をまじまじと見る。


「あっ、そうなんだぁ」


動揺を隠しながら、あっさりと反応してみせる。


「しかも、沙也香と同じA組! あっ、深沢は私達と同じB組なんだけどねっ」


「へぇ〜っ、よかったじゃん! ハハッ……」


(かなり複雑……、頭の中はもうパニック!)


「無理しちゃって……、はいっ」


瑞希に手渡されたクラス名簿のプリントに、一応、目を通す。


(本当だぁ、大谷と離れちゃってる……)
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