もう一度、君にめぐり逢いたい〜ちっさいおじさんが起こした奇跡⁎⁺˳✧༚
「でも、それって、優衣の前世かもね」


「まさかぁ」


「ところで、優衣のご主人って誰だったの?」


「それは……」


「分かった! 大谷君でしょ!?」


(図星ーーっ!???)


「な、何言ってんの! そんな訳ないじゃんっ」


「あら、残念。運命感じてたんだけど」


「もーっ、変なこと言わないでよ」


「まぁ、今日から3年生。全力で頑張って!」


いろんなプレッシャーに押しつぶされそうになりながら朝食を済ませ、珍しく気を効かせておじさんに金平糖を持っていく。


「まだ寝てるし……」


『……zzz』


沈む気持ちを訴えたいのに、おじさんは目覚めそうにない。


「そうだっ、クラス替えどうなったかなぁ〜」


久しぶりの制服に腕を通し、重い夢を引きずったままかなり早めに家を出る。
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