サファイヤアンドロイドの夢
「秘書官が教祖様にこんな言葉遣いをするのは不自然だろう?」


「そうだな。」


「だからだ。」


「ふうん。で、俺と二人っきりの時はタメ口ってわけか。」


「あんまりライラに無茶はさせるな。何のためにおまえがついてるんだ。」


「へえ、心配してるんだ、恋敵のことを。」


「何を言っている?」


「さあね。だいたいそんなとこじゃないかなって思っただけ。」


私は男の手を振り払い、部屋のドアを開ける。


「ジェイル。」


男が私の背中に声をかけた。私は無視して部屋に入る。


「ライラは、おまえの為に頑張って歩いて見せたんだぞ。」
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