サファイヤアンドロイドの夢
「まさか。街では大変な噂になってるらしいけど、あなたは騙されたりしないでしょう?」


「ああ、でも、証拠がない。決定的な証拠を見せない限り納得しないだろう。それまでに死んでしまったりしては困るんだ。」


「死なないわよ。あんなぐらいじゃ。」


ライラは、人間の機能をあまり知らない。殴られたり、切られたりしただけで、呆気なく死んでしまうとても弱い生き物だと言うことを。


「それだけじゃなくてね。何からに対しても安全だろう、あの部屋は。その為に作ってあるんだから。」

そうだ。
その為に作らせたMr.Dの部屋だ。
彼がいなくなる日まで毎日使っていた部屋だ。
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