パーフェクトティーチャー
「私たち？
友情？
それって何のこと？」


「そりゃー、城咲あおいのために決まってるじゃん。
氷室先生にフラれて学校に来なくなった彼女のためよ」


「へえー。
知らなかったよ。
あおいの登校拒否って氷室先生が原因だったんだね」


「そうだよ。
あおいは今でも氷室先生に未練があると思うんだよねー。
異常なくらい惚れてたからね。
再アタックのチャンスを病床で狙ってるはずなのよ。
それは間違いないと思う。
で、そんなあおいに氷室先生の情報を提供してあげようと思ってるのよ」


「なるほどねー。
納得だわ。
ほたるってさ、実は友達思いだったんだ。
泣かせるねぇ」


智香は真に受け、本気で感動している。


無論、まったくのデタラメだ。


ほたるのほたるによる、ほたるのための尾行と監視である。


あおいのことなんて、頭の片隅にすらなかった。



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