パーフェクトティーチャー
「そうかそうか。
そこまではよーくわかった。
で、それと宮原かすみを採用したことがどうつながるのかしらね？」


「それはもちろん、男性教諭のテンションを上げるには職場に究極のマドンナが必要だと考えたからです。
それ以上でもそれ以下でもありませんよ」


「マドンナねえ・・・
あの宮原という女は、女子生徒に見向きもされずに落ち込んでる男性教師の心を癒す役目というわけなのね」


「はい。
お美しい宮原先生はマドンナにぴったりかと思いましてね・・・」


「一方で、武田校長の好みで採用したという話もあるそうね」


「はい？
いえいえ。
けっしてそんなことはありません・・・」


武田は咳払いしたのち、


「とにかく、氷室先生と宮原先生の交際は百害あって一利なしです。
何とかつぶしましょう」と目を光らせた。


その目には確実に執念のようなものが宿っていた。




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