百鬼夜行の主


窓の外に、巨大な生首が浮かんでいた。


普通の女子だったら悲鳴をあげるだろう。


しかし、一応女子だが私は悲鳴を上げない。


代わりに溜息をついた。


「大首、頼むから家に来ないで。真夏の都市伝説になりかねないから」


『主様のためならひとっ飛びですよ~それに、今日は雪女は暑さで死んでいますし~』


私は頭を抱えた。


「頼むから主様って呼ばないで…」


『それは無理です~主様は百鬼夜行の主なんですから~』


そう、私は百鬼夜行の主なのだ。

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