夏の君を
ピンポーン


「誰かきたな、アカリ、見てこい」


あたしが玄関に行こうとすると、将ちゃんが止めた。


「たぶん龍之介だ。あいつ俺を迎えに来たんだ。」


そう言って将ちゃんが玄関に出ると、案の定龍之介が凄い形相で立っていた。


「おい、クソ親父、早く帰るぞ!」


「まあまあ、龍之介も入れよ〜!」


玄関から引きずって中まで龍之介を持ってきた将ちゃん。



< 32 / 54 >

この作品をシェア

pagetop