love story * 禁断の愛
先生 好き

運命


舞い落ちる桜をみると思い出す。

中学一年生のあの時を……。

私の初恋…。

甘ずっぱい…切ない恋。


─*─*─*─*─*─*─*─*─*─*─*─*─*─*


中学1年、桜宮真結(さくらみや まゆ)。


名門校桜葉学院(おうようがくいん)に

通う中学一年生。

桜宮財閥というグループの跡取り娘。


私は、小さな頃から芸術の才能がある

と言って育てられ、声楽、器楽、そして美術を

教えこまれてきた。


今では、ピアノ、ヴァイオリン、ヴィオラ、

チェロ、コントラバス、ファゴット、オーボエ、

クラリネット、フルート、トランペット、

トロンボーンをプロ級に演奏することができ、

私の絵の展示会が開かれるくらいの腕前である。


しかしそのせいで、芸術でしか、

自分のちゃんとした気持ちが伝えられなくなってしまった。



そんな私は

今、何部に入ろうか迷っている。



様々な楽器を演奏することができ、

絵の展示会が開かれるくらいの腕前を持つ私は、

美術部と管弦楽部に勧誘されっぱなし。

美術部と管弦楽部の私の奪い合いである。


結局私は美術部にも管弦楽部にも入らず、

茶道部と華道部を掛け持ちする事にした。

< 1 / 6 >

この作品をシェア

pagetop