相手にされない王子様
「こっちは名前すら覚えてねーんだよ。顔も分かんねーのに…有り得ねー」
「お前がな」
……いや、覚えてない俺も俺か。
確かにハジメの言う通りかもな。
「………クソ、今でも過去の不名誉に縛られるのかよ…」
せっかく、初めて一緒に居て楽しいと思う女に会えた。
最初は何だコイツ…と思っていたけど、今はそんな彼女にますます執着する自分が居ることに気づいた。
本気で今、恋が叶う喜びをを知った。
「あら?お前変わったな?」
「は?何が?」
「分かってるくせに」
うるせーよ。
……仮にも付き合っていた奴らに、俺はかなり酷いことをしたと思う。
有川を好きになった今だからこそ、気づいた。