Ture my heart
心を読みたかったわけではないが、本当に何にも読めなかった。
上条はどこを触るとよめるんだ?
疑問は結局分からないままで…
「わりぃ…勝手なことして。」
私をパッとはなして後ろを向いてしまった。
「いいよ。ちょっとだけだけど、うれし……ってなんでもないんだから!」
今私…何を言おうとしたの?自分でも分からない…
なんだかよくわからない感情になり、帰った帰ったって言って上条を押してやった。
上条は無言のまま帰っていった。
「あれ?黒月?どうした?」
暁希が出てきた。
いつもなら暁希の顔を見るだけで嬉しくなるのに、なんだか今は逆に見たくない。
「顔が赤いけど熱でもあるの?」
そう言って私のおでこを触ってきた。