Ture my heart
………
まただ。
斉藤咲の心の声を聞いちゃった…。
聞くつもりなんてなかったのになぁ。ってか、暁希は斉藤咲のこと好きって言ったんだ。
やっぱり…
斉藤咲のこと……
……
グスンっ…
また、目から暖かい水滴が流れ始めた。
私の意志なんかを無視してどんどん垂れてくる。
こんなに悲しいときってあるんだね…
「大丈夫。泣いてなんか無いんだから。」
涙を袖で勢いよく吹いて、少し強がりながら言った。
そして、私はその場を逃げるように走って学校を出た。