Ture my heart
私はなにも考えずにがむしゃらに走った。
気がついたら家の近くまできていて、私は呼吸が荒いことに気づいた。さすがに学校から、家まで全力で走り続けたら疲れないわけがない。
肩を大きく上下させながら、呼吸を整えて、玄関を開けた。
「ただいま。」
「おう。」
家に帰っても両親はいない。
いるのはお兄ちゃんだけ。
両親は私が小さかったころ、別れて私と兄の真月(シズキ)をお互いこの家に残して去っていった。
