龍奇譚-彼女の秘密-
「!!!吹いてくれるの!?」
「……少しだけだからね………」
そう言って、龍宮はフルートを構えた。
その小さな唇に優しくフルートが触れる。
そして、大きく息を吸うと、フルートに空気を流し込む。
滑らかに動く手とフルートから流れだす優しい旋律………
俺には何の曲なのか一切分からなかったが、
そのフルートから溢れだしてやまない音符が、
俺の耳を刺激する。
少しだけという言葉通り、
ワンフレーズ吹き終えるとフルートを唇から離した。