+.*ベッドの上の王子様*.+【完】
サラサラと揺れる金の髪。
「見た感じ高校生っぽいね。当たり?」
先輩はタオルを巻きながらゆっくり立ち上がる。
「当たり・・・です。」
「やっぱり。シャワー浴びる?」
あたしは、フルフルと首を横に振る。
「そっか。じゃ俺行ってくんね」
しまったドアが歪んで見える。
シーツを握る手に零れ落ちる涙。
悲しみの涙じゃなかった。
素直に、寂しかった。
「せん・・・ぱいっ・・・。」
部屋に響くあたしの小さな嗚咽。