もしも君が助けてくれたら
「や、そこまで重要なことじゃないから。大丈夫だよ。ほんと、大丈夫だから・・・」

最後のほうは掠れてしまって自分でも何を言ったのか分からなかった。

”訳有り”。

私はそう、これだった。

うまく世の中が回ってくれない。

そのことにそろそろ限界が来ていた。

「ごめん。今日、近道で帰るから、バイバイ」

軽く手を振ると、二人は笑顔で手を振り替えしてきた。

「おう!じゃな」

「バイバーイ!また明日!」

おそらく、その二人の優しさが、私に勇気づけてくれているのだろう。
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