略奪愛の結末
近づいてくる暗雲
深夜 寝たふりをしていると静かにベットに
もぐりこんできた篤朗に からみついた。

「起きてたの?」

「起きた。ずいぶん遅かったのね。」

「あ うん 結構難しくてさ。
目が疲れて・・・・・。」そう言うと大きなあくび

「ダメ…寝かさないから…。」

「仕事だよ・・・会議なんだ
居眠りしちゃうだろ。」

「残念なのは 飛勇がいないこの時期は
妊娠しない時期なんだもん…。」

「そうなんだ。すごいな
そういうこともわかるのか?」

「二人目を考えてちゃんと基礎体温も計ってるもん。」

篤朗を仰向けにした。

「意地悪 篤朗に今日は負けない。」

「え?」

「いつも 飛勇のこと気になって声を抑えると
意地悪するじゃん・・・。
この三日間は 飛勇がいないから
何も気にすることがないもん。」

篤朗の高い鼻筋を噛んだ。

「ね…一杯狂わせて……。」

「いつも狂ってるけど?あれ以上を望まれると
めっちゃプレッシャーだな。」

「篤朗に抱かれるだけでもう
体が全部とろけちゃいそう……。」

私の体も心も 篤朗を待ちわびている。

「じゃ 意地悪するかな。」

「え?」

「今日は寝る。」

「え~~~?マジで?最悪 大嫌い!!」

「ごめん 埋め合わせはするから寝かせて・・・。」

篤朗は逞しい胸の中で私を抑え込む。
めずらしい行為に それだけで私は満足する。

篤朗に抱かれながら眠る夜
多少の息苦しさだって幸せすぎて怖いくらいなんだ。
< 235 / 365 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop