略奪愛の結末
「おかえりなさ~い。」

今日は珍しく 飛勇がドアを開けた。

「ただいま~飛勇~。」

飛勇を抱き上げて頬ずりした。
飛勇が嬉しそうに 奇声を発した。

「あれ?ママは?」

いつも必ず
出迎えるマリが出てきてない。

「風呂か?」

「ううん…具合が悪いみたい…。」

胸騒ぎがして寝室を覗いた。

真っ暗なは部屋は マリの寝息だけが響いている。


「パパ ママに頼まれたんだよ。
夕ご飯 飛勇がご飯もるからね。」

「ママどうしたんだ?」

「元気がなくて…熱があるみたいって……。」


小さい手に乗せらてた茶碗をうけとった。

「ありがとう。」

「ママと約束したんだよ。」

「うん ちゃんと守ってたこと伝えないとな。」

飛勇はご飯の間 俺の横に座って 今日あったことを
一生懸命教えてくれた。

飛勇は本当にいい子だよ。
少しでも存在を憎んだ自分が最低に感じる。

子供さえできなければ
メグを幸せにできたのに……と

「そういえばね この間のおばちゃんが
パパにそっくりね。きっと大きくなったらイケメンになるわ
って言ってたんだけど パパの知ってる人だったの?」

いきなり思い出すってこういうことなのか
マリが寝ていてよかった。

「さぁ……。」曖昧に返事を返した。

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