略奪愛の結末
ものすごい音で目が覚めた。

飛勇が 
「ママ ママ 大丈夫?」

泣き声が聞こえた。


俺は飛び起きて声のする方に飛び出した。

「飛勇 どうした?」

「ママが苦しそうなの……。」

俺の顔を見て飛勇が泣きだした。


小さい手はマリの背中を撫ぜている。

マリはトイレに顔をつっこんだまま
空吐きをしている。


背中が上下に激しく動いている。

「マリ…マリどうした?」

マリの細い手があがって ピースサインをつくる。


飛勇は初めて見る マリの様子におびえきっている。

「飛勇ありがと。パパの代わりに
付き添ってくれてたんだね。ごめんな。
ママ 今ピースしただろ
心配しないでって言ってるから 飛勇は寝なさい。
パパがいるから大丈夫だよ。」

「だってね…ママすっごく苦しそうなんだよ。
神様にお願いしたんだ…ママを助けてあげてって・・・
でもそんなことしたら ママが天国に行っちゃう……。」

飛勇は声をあげて大声で泣きだした。

「ママがかわいそう……!!!」

マリはその間も聞いたことのない声をあげて
吐き続けている。

俺はマリの背中を撫ぜながら
「頑張れ マリ。」と言った。

「おねえちゃん……おねえちゃん……。」

マリが襲ってくる吐き気の合間でメグの名前を呼び始めた。
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