略奪愛の結末
中に入ると親戚がたくさんいた。

「篤朗か?」

一斉に視線がつきささる。

「おひさしぶりです。」

とりあえず 挨拶をする。


祖父のところに行き手を合わせた。

「久しぶりだな。なんだか立派になったんじゃないか?」

父親が笑顔で近づいてきた。

珍しい こんな顔みたことねーぞ。

「そうか?」
とりあえず居場所を探す。

「篤朗!?ちょっと親不孝な子ね。
何年ぶり?まったく顔も見せないで。」

エプロンをつけた母がやってきた。

眩しそうに両親が俺を見る。

何?その親らしい顔って・・・・・。


そんな目で見るのっていっつも兄貴だったじゃん。

「あなた 素敵になったわね。
向こうで恋人でもできたの?」

「別に・・・・・。」

「悪い女に気をつけなさいね。」

何言ってんだか・・・。
俺より兄貴だろ。

父親はもうすぐ定年を迎える。
男としてみれば 出世街道まっしぐら
今は役員として部屋ももっている。
父親との関係が 悪くなければ是非アドバイスでも
してもらいたものだったなと 少し小さくなった
父親の後ろ姿を見ていた。
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