に じ い ろ~Rainbow Days~
色のない世界を一人ぼっちで生きる。
こんな拷問のような日々が、罪滅ぼし。
それなら自分で納得できる気がした。
なにかが窓を打つ音に再び外を見ると、雨が降ってきていた。
ああ、傘忘れた。
まあ、いいか。
でもそれなら、小降りのうちに早く帰らないと。
ちょうど休み時間だし。
______ガタッ
かばんを持って立ち上がると、教室が静まりかえった。
私に集まる、視線。
…見られるのは、好きじゃない。
灰色の瞳は、どこか怖いから。
「…なに?」
私が一言言い放つと、みんな目をそらして何事も無かったかのように、いつもの休み時間に戻った。