黒神×銀姫【番外編集】
ーーーーーーーーーー麗夜
本当に家の中なのか、疑った。
「麗夜………麗夜…」
「ん………何だよ…」
体を揺さぶられながら呼びかけられて薄く意識がハッキリし始める。
「起きろ………麗夜」
連夜の声が微妙に震えている気がして薄く目を開けた。
視界の先にあるのは真っ青な顔で俺を不安げに見つめる連夜。
いつもの連夜からは想像できない。
「連夜……?
ど、した……?」
視界の片隅に見えた赤に目を向ける。
それは、連夜の手で。
手には、もはや黒くなり始めている赤いーーーーー
「………血…?」
連夜は呆然としたように俺を見るだけ。
口を開閉させるだけ。
壊れた、人形のようだった。
「なぁ?
連夜?どうした?何で、血なんか……」
「……た…」
「え?」
「し、んでた……………」
ドクン、と心臓が鈍く音をたてた。