純情♡SWEETIE
そんなこんなで、公立中学でなく、

家からちょっと距離がある

私立中学を受験した。

ここの中学を選んだのは、もう一つ理由がある。

佐々月光(ささつきみつ)くん。

幼稚園からずっと一緒の幼馴染の彼が、

ここの学校を受験するとわかっていたから。

あたしは猛勉強の末、

見事、四月からここの一年生だ。


「セイカツノート集めます。もって来てる人提出してください。」


朝一日直の仕事。

隣の席の益川さんが話しかけてきた。


「毬乃ちゃん朝見たよ、相変わらずラブレターすごいねえ。」


「あ、うん。でもなんていうか一方的なファンレターっぽいのが多いよ。」


「読んでるんだ。」


「まあ、一応。返事も出せるだけは出してる。」


「え?不味くない。ヤキモチやくでしょ月光君。」


「え、佐々君?」


「付き合ってるんでしょ二人。」


「いや、それはないよ、あたしがどんくさいから世話してくれてるだけで、、

 佐々君はあたしみたいなトロい子興味ないって。」

< 135 / 170 >

この作品をシェア

pagetop