狼彼氏に甘いキスを
そして、今更ながら思う。
「…なんでいるの?」
あたしが保健室にいること、なんで知ってるんだ、豊岡くんは。
豊岡くんはニカッと笑った。
「眞鍋さんに聞いた」
七瀬かぁー…。
帰ったら質問責めだな…。
「前に夏織チャンが眞鍋さんといたのを思い出して、どこにいるか聞いてみた。」
朝から調子悪そうだったし、と付け足す。
「…なんでわかったの?」
豊岡くんの笑みがニヤリというものに変わる。
あたしの唇をむにっと触りながら。
「唇と舌がいつもより熱かった。」
そういえば、豊岡くんの舌が冷たい気がした…。