俺様彼氏の甘い罠
「 何でお前、中に居るんだよ? 」
「 へ・・・? 」
「 鍵、掛かってただろ 」
「 ・・・えーと、後ろのドアが
開いてたんですよ! 」
会長は、最低で、最悪。
意地悪で、ズルい人。
それなのに、さっき見た
彼の笑顔は今までと違って
優しかった。
「 ・・・誰かと居たのか 」
「 え、何でですか? 」
「 顔、赤い 」
先生の言葉は嬉しかったけど
会長に何かよからぬ影響を
与えたのかも・・・・?
「 はわっ・・・!! 」
職員室に鍵を取りに行ったついでに
持ってきたのか、手に持っていた
資料をバサッと机の上に投げ置くと
先生は空いた手で私の顎を捕まえて
グイッと上を向かせた。