風味絶佳~嘘からはじまる2人の関係~
そして、囁く。

「俺はどこへも行ったりしない。」


その言葉の意味を考えてる余裕は与えられなかった。

「んっ・・・・ッ。」

私を貫く今までとは違う別の感覚が襲う。

それは、彼が私の中に入ってくる感覚。

初めはゆっくりと慣らすかのように、そして徐々に激しく。

朦朧とする意識の中、目の前には私と同様熱くなる彼がいた。

そんな顔しないで。

欲張ってしまいそうになる。

もっともっと、あなたのことを知りたいと。

他の誰も知らない彼の素顔を。

そして、独り占めしたい。

他の誰にも渡したくない。


大好き。

あなたの心が欲しい。

私を愛して。


< 121 / 141 >

この作品をシェア

pagetop