風味絶佳~嘘からはじまる2人の関係~
私の視線に気付いた彼と視線がぶつかる。

そして荒くなったその呼吸で、私の名前を呟く。

それだけで私の心は掻き乱されて。

愛しい気持ちでいっぱいになる。

いつしか、感情が涙となって溢れ出していた。

そんな私を見て、彼の動きは更に激しくなる。


次第に彼の表情が苦しそうに変わり。

私自信にも終焉がすぐそこまできていることを感じる。

そして、2人で同時に頂点に達した。


直後、彼は私を抱きしめて心配そうに涙を拭った。

だから私は彼の胸の中で、大丈夫だよって呟く。

色々な感情が混ざりあって、流れた涙。

だけど決して、悲しくて泣いてる訳じゃない。

何もまとわず直接触れる肌の温もりは、私を何よりも安心させる。

そして、安堵と供に私は意識を手放した。






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