LOTUS~あなたに出会えたから~
帰り道を歩いていたら、無性に蓮の声を聞きたくなった。

心細いような、寂しいような、今の気持ちを少しでも蓮に聞いてほしくなった。

きっと出ないだろうと、半分諦めて携帯から電話をかけると、2コール目で蓮と繋がった。

「ごめんね。今、忙しくなかった?」

大通り沿いを歩きながら、私は話した。

「ちょうど、空き時間だった。何、外にいるの?」

蓮は静かな場所にいるようだった。





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