躁鬱な少女
雪が降った。

降ると積もる。

それもずいぶん深く。

今度は40センチほど積もった。

私はそりを引いて家から出かけていった。

空を見上げると、まだぱらぱらと灰色の空から白い粉が降ってきていた。

私は顔を上げたまま数秒間身動きなしに小さい、冷たい雪を浴びていた。

そしてまたそりを引きずっていった。  
< 9 / 33 >

この作品をシェア

pagetop