アホ毛のアン【短編】
「よーし。芦原の腹も鳴った事だし少し早いがこれで授業を終わるぞー。日直、号令」


きりーつ。れー。


おざなりな号令に合わせて礼をすると昼休みの始まりだ。


昼休みに入ると生徒は大きく二つのグループに別れる。


一つは持参の弁当を取り出し仲のいい者同志で集まるグループ。


もう一つはハンターの目をして廊下へ駆け出すグループである。


アンは後者のグループに含まれる。


彼女もまた授業中には決して見せない真剣な顔で廊下へ走り出た。

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