ありがと、大好き。
プロローグ 心の壁

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夜中、またいつもの様にお父さんは再婚相手のお母さんと喧嘩をしてた。
毎晩トイレに起きると、両親の喧嘩声が聞こえた。
毎回、毎回、耳を塞ぎながらトイレに行って、足音を立てないように布団へ入って寝る。

まだ、小さかった私にとって、両親がどんな内容で喧嘩していたのかは理解できない。



そしてほぼ毎日、再婚相手のお母さんに
虐待を受けていた。

この頃、私は心から喜んだり、笑ったりすることができなくなってた。


人と関わろうととしなくなっていた。
心に、いつの間にか厚くて硬い、そして高い壁を作ってしまっていた。
誰もよってこないように。









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