君色Diary
*第三章*

美人の憂鬱


「えへへ~。ふふー♪」


「どうしたの、七海?すごい嬉しそうだね?」



4人で遊んだ日から数日。

教室で手帳を開きながら、思わず笑みをこぼしていると、カタンと隣の席に腰掛けた葉月。

あたしは「あのね…」と言いながら葉月の方を向くと、パッと手帳を見せた。

そこにはカラフルな日記と共に、2枚のプリクラが貼ってあって。



「あ、これ、この前のプリクラだね。ちゃんと四人のやつと空と二人のやつ、貼ってるんだ」


「うんっ。四人のならまだしも、空くんとのは、そんなあからさまに貼れないから……。だから、日記に貼ろうと思って」



そう言って、再びプリクラを見つめる。


付き合ってもないのに、こうやって二人で撮ってくれたんだよね……。

プリクラ苦手なのに……。

……どうしよう、嬉しくて頬が緩みっぱなしだよ、あたし…!!



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