君色Diary
「まぁ、賞味期限がどうとかはおいといてさ。七海は今みたいに単純でいればいいんだって」




「うーん…」と首を傾げていれば、空くんが腕を上に伸ばしながら口を開く。

それに顔を上げれば、空くんはチラッとあたしを見て。



「人間、慣れないことをするよりも、得意なことをしてる方が良いに決まってんだろ。だから葉月にも、そんな深く考えずに、思ったことを率直に言えばいいんだって」


「……それでもし、相手を傷つけちゃったり、困らせちゃったら?」


「そのときは素直に謝れ。悪気があったわけじゃないんだから。もっと相手を信じろよ」



空くんはそう言うと、「だから…」と、あたしの手から、パンを取り上げる。

そして飲食禁止の図書室であるにも関わらず、ビリッと袋をやぶると、再びあたしの手に握らせて。



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