君色Diary
「……はぁ……」



お兄ちゃんが部屋を出て行った後、小さくため息をつく。

まだ少しぼーっとする頭で思い出すのは、空くんのことで。


空くん、大丈夫かな……。

風邪、引いてないかな……。

今頃どうしてるんだろう……。

土曜日のこと……どう思ってるんだろう……。


我慢していたものが、ついにあふれてしまった土曜日。

心の中で思ったことと、実際、口にしたことの区別がつかないくらい、あのときのあたしは、いっぱいいっぱいで。


帰ってきてから、ぬるくなったレモンソーダと溶け切ったアイス、そして、空くんにもらった水を見て、やっと自分が何をしてしまったのかを理解した。


ひどいことばっかり、考えて……。

好きなように、自分勝手に、色々言って……。

挙句の果てには“好きな人”なんて言って……。

あたしってば、なにしてるんだろ……。



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