君色Diary
「……おう。俺、葉月のこと好きだし。ずっとこのままっていうのもな…って」


「そっか……」



静かに、でもしっかりと話す陽向くんに、小さく頷く。


陽向くん、ちゃんと考えてるんだ……。

葉月とのこと……。

それでいて、ちゃんと一歩、踏み出そうとしてる。

あたしとは、全然違うな……。


土曜日に言った、“好きな人”という言葉。

でもあれは、告白というには、程遠くて。

その場の勢いで言った言葉が、空くんに伝わっているわけがない。


葉月が言ってた、“一番伝えたい思い”。

それは“空くんが好き”ということ。


言葉にしてみれば簡単な一言が、あたしは全然言うことができなくて。


陽向くんの、告白をするという決意は、すごいと思うと同時に、少し心細くも感じた。



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